ブログ

「便秘」や「大腸がん」の本当の原因とは?消化器病専門医に学ぶ、腸年齢と生活習慣の見直し

皆さま、こんにちは。

JR明石駅より徒歩5分、明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。

日本人の部位別がん死亡数において、大腸がんは男性で第2位、女性で第1位となっています。さらに、若い女性を中心に「便秘」にお悩みの方も非常に多いのが現状です。

「お腹の調子が悪いけれど、いつものことだから……」と放置していませんか?

今回は、腸内細菌研究の第一人者である辨野義己(べんのよしみ)先生の解説を参考に、大腸のトラブルや便秘が起こるメカニズム、そしてご自身の「腸年齢」チェックについてご紹介します。

■ 1. なぜ日本の「大腸がん」が増えているのか?

大腸がんの死亡数が増加している背景には、大きく分けて2つの要因があります。

  • 検査・検診の受診率の低さ

腸管洗浄液を飲む手間や身体的負担を敬遠し、内視鏡検査(大腸カメラ)を避けてしまうことで、早期発見・早期治療のチャンスを逃してしまうケースが少なくありません。

  • 食の欧米化と生活習慣の乱れ

肉類を中心とした動物性脂肪の摂りすぎ、野菜不足による食物繊維の不足、運動不足などが大腸がんのリスクを高めています。

特に動物性脂肪を多く摂ると、脂肪を分解するための「胆汁」が多く分泌されます。その一部が吸収されずに大腸へ流れると、腸内細菌によって「二次胆汁酸」という大腸がんの発症を促進する物質に変化してしまいます。これが、脂肪の多い食生活が大腸によくない最大の理由です。

■ 2. あなたの腸は大丈夫?「腸年齢チェック」

大腸は、悪玉菌が作り出す有害物質が繁殖しやすい環境にあります。腸内環境が悪化すると、大腸がんだけでなく、さまざまな全身の病気を引き起こす原因になります。

まずは、以下のチェックリストでご自身の「腸年齢」を確かめてみましょう。

【腸年齢チェックリスト】

□ 便秘気味(または時々下痢をする)

□ 大便が硬くて気持ちよく出ない

□ 大便の色が茶褐色や黒っぽい

□ おならや排便後の臭いがきつい

□ 野菜が嫌い、あまり食べない

□ 肉食や外食が多い

□ 牛乳や乳製品が苦手

□ 運動不足が気になる

□ 顔色が悪く、老けて見られる

□ ストレスをいつも感じる

【判定基準】

  • 0個: 腸年齢は若くてバッチリ合格!
  • 1〜2個: 腸年齢は若いのですが、あてはまる項目を改善しましょう。
  • 3〜5個: 腸年齢=実年齢+10歳(少し油断しています。生活の見直しを!)
  • 6〜8個: 腸年齢=実年齢+20歳(がけっぷちです。転げ落ちる寸前!)
  • 9個以上: 腸年齢=実年齢+30歳(老人状態です。即座に生活習慣の改善を!)

■ 3. 便秘はタイプに合わせた対策が不可欠

医学的には「3日間排便がない状態」を便秘と呼びます。便秘が続くと腸内の有害物質が増えて腐敗が進み、大腸疾患のリスクを高めます。便秘には主に4つのタイプがあり、それぞれ対策が異なります。

  1. 直腸性便秘(便意の我慢): 便意を我慢する癖がつくと反射が弱まります。行きたくなったら我慢せずトイレに行きましょう。
  2. 食事性便秘(過度なダイエット・食事量不足): 便の材料となる食物繊維が不足しています。極端な食事制限はやめましょう。
  3. 弛緩性便秘(インナーマッスルの筋力低下): 腸の運動を支える腹筋などのインナーマッスルが衰えることで起こります。ウォーキングやヨガなどで体を動かしましょう。
  4. 痙攣性便秘(ストレス・自律神経の乱れ): ストレスで自律神経が乱れ、腸が痙攣を起こすタイプです。自分なりのストレス発散法を見つけましょう。

■ よくあるご質問(Q&A)

Q1:便秘薬を毎日飲むのは体に良くないですか?

A1:自己判断で強い下剤を連用し続けると、腸が慣れてしまい自力で動く力が弱まることがあります。まずは食事や運動習慣を見直し、改善しない場合は医療機関にご相談ください。

Q2:腸年齢が高いと、どのような病気のリスクが上がりますか?

A2:大腸がんや潰瘍性大腸炎だけでなく、腸内環境の乱れを通じて糖尿病や高血圧、さらには生活習慣病全般のリスクに影響することが分かっています。

Q3:食物繊維はどのくらい摂ればいいですか?

A3:野菜、海藻、きのこ類、豆類などを毎回の食事に一品取り入れ、意識して十分な量を補うことが大切です。

Q4:運動は腸の動きにどう影響しますか?

A4:適度な運動は腸の血流を促し、ぜん動運動を活発にします。特にインスリンの働きを高めたり、体幹の筋肉を動かしたりすることが便通改善につながります。

Q5:腸の健康を守るために、お口のケアも関係がありますか?

A5:大いに関係があります。食べ物をしっかりと噛んで消化のよい状態で腸に送るためには、健康な歯と噛み合わせが不可欠です。また、お口の中の炎症(歯周病)を放置すると、全身の免疫バランスに悪影響を及ぼすことが知られています。

■ 「いつもの便秘」と油断していませんか?腸からのSOSを見逃さないために

便秘や腸のトラブルは、「年齢のせいだから」「体質だから」と見過ごされがちです。しかし、それは腸からの大切なSOSサインかもしれません。食物繊維を意識した食事と適度な運動を心がけ、ご自身の腸年齢を若い状態に保つことが、将来の大腸がん予防の第一歩となります。

当院では、内科的な生活習慣病や便通のご相談はもちろんのこと、万が一の不安を解消するための精度の高い「大腸カメラ(内視鏡検査)」を行っております。検査は全例内視鏡専門医もしくは内視鏡専門医・指導医が担当します。さらに、「内科・歯科併設」の強みを生かし、内科での代謝管理と、歯科での「しっかり噛めるお口づくり」を両輪でサポートいたします。

「最近お腹の調子がスッキリしない」「健診や便の異常が気になる」という方は、ぜひ一度、JR明石駅より徒歩5分の明石やまだ内科歯科クリニックへお気軽にご相談ください。皆さまの健やかな毎日を、私たちが全力でお守りいたします。

明石やまだ内科歯科クリニック