ブログ

健康診断で「中性脂肪」が高いと言われたら?〜正しい基準値と下げるための生活習慣〜

皆さま、こんにちは。

JR明石駅より徒歩5分、明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。

健康診断の結果で、コレステロールと並んでよく異常を指摘される「中性脂肪(トリグリセライド)」。数値が高くても痛みや不調を感じないため、「少し太っただけだから大丈夫」と放置していませんか?しかし、中性脂肪の高値が続くと、動脈硬化を進行させるだけでなく、激しい腹痛を伴う膵炎や脂肪肝のリスクを一気に高めてしまいます。

今回は、中性脂肪の正しい知識と、数値を改善するための食事や運動のポイントを詳しく解説します。

■ 1. 中性脂肪(トリグリセライド)とは何か?

中性脂肪は、食事から摂った糖質や脂質のうち、体を動かすエネルギーとして使われずに余った分が、脂肪組織に蓄えられたものです。いわば「エネルギーの貯蔵庫」として人間が生きていくために不可欠な役割を果たしていますが、血液中に過剰に増えすぎると血管に負担をかけ、動脈硬化を促進する原因となります。

また、中性脂肪は食事の影響を非常に受けやすく、食後4〜6時間でピークに達します。そのため、正確な数値を測るための血液検査は、原則として10〜12時間の絶食後に行う必要があります。

■ 2. 基準値と判定区分

以下の表は、空腹時に測定した中性脂肪の基準値です。

判定区分

中性脂肪(トリグリセライド)値

正常値

150 mg/dL未満

境界域

150〜299 mg/dL

高トリグリセライド血症

300 mg/dL以上

重症高トリグリセライド血症

500 mg/dL以上(急性膵炎の危険性あり)

■ 3. 中性脂肪が高い場合のリスク

中性脂肪が高い状態が続くと、血管のお掃除をしてくれる「善玉(HDL)コレステロール」が減少し、動脈硬化の進行が加速します。また、数値が500 mg/dLを超えると、激しい腹痛や嘔吐を伴い命に関わることもある「急性膵炎」を引き起こす危険性が高まります。さらに、肝臓に脂肪が蓄積する非アルコール性脂肪肝(NAFLD)とも強く関連しており、放置すると肝硬変や肝臓がんへ進行する恐れもあります。

■ 4. 中性脂肪が上昇する原因

中性脂肪が上がる最大の原因は、脂っこい食事ではなく「糖質の過剰摂取」です。白米、パン、麺類、甘いお菓子、清涼飲料水などを摂りすぎると、余った糖質が肝臓で中性脂肪に合成されます。その他にも、アルコールの飲み過ぎ、運動不足、肥満、糖尿病などが主な原因として挙げられます。

■ 5. 数値を下げる生活習慣のポイント

・糖質を減らす

中性脂肪の改善に最も即効性があるのが糖質のコントロールです。白米を玄米や雑穀米に、白いパンを全粒粉パンに置き換えてみましょう。ジュースや甘い缶コーヒーなどの清涼飲料水は吸収が早く、中性脂肪を急上昇させるため特に注意が必要です。

・アルコールを控える

アルコールは肝臓での中性脂肪の合成を強く促進します。毎日飲む習慣がある方は、まずは週2日以上の「休肝日」を設けることから始めてください。

・青魚を積極的に食べる

サバ、イワシ、サンマ、アジなどの青魚に豊富に含まれるEPAやDHA(オメガ3脂肪酸)は、中性脂肪を著しく低下させる働きがあります。週に3〜4回はお肉を魚に置き換えるのが理想的です。

・日常的な運動

1日30分程度、週150分以上の有酸素運動(ウォーキングなど)を継続することで、中性脂肪が10〜20%ほど低下します。食後に軽く歩く習慣をつけるだけでも、食後の数値の急上昇を防ぐことができます。

■ よくあるご質問(Q&A)

Q1:健康診断前夜に食事をしたら中性脂肪が高くなりますか?

A1:はい、高くなります。中性脂肪は直近の食事の影響を強く受けるため、正確な評価には10〜12時間の絶食が必要です。前日の夕食後から翌朝の採血までは、お水やお茶以外の飲食を避けてください。絶食が不十分だと、実際の状態よりも数値が大幅に高く出てしまいます。

Q2:コレステロールと中性脂肪はどう違うのですか?

A2:どちらも血液中の脂質ですが、役割が異なります。コレステロールは細胞膜やホルモンを作る材料であり、中性脂肪は体を動かすためのエネルギー源です。中性脂肪が増えすぎると、悪玉コレステロールを血管に入り込みやすい超悪玉コレステロールに変化させてしまうため、両方の数値を管理することが大切です。

Q3:お酒も脂っこいものも控えているのに、中性脂肪が高いのはなぜですか?

A3:脂質を控えていても、「糖質」を摂りすぎている可能性があります。ご飯やうどんなどの炭水化物の大盛り、甘い果物、スポーツドリンクなどを頻繁に摂る習慣があると、消費しきれなかった糖質が体内で中性脂肪に変換され、蓄積してしまいます。

Q4:運動する時間がなかなか取れません。食事を変えるだけでも下がりますか?

A4:はい、中性脂肪は食事内容(特に糖質量)が数値に直結しやすいため、食事の見直しだけでも大きな改善が見込めます。まずは普段の飲み物を水やお茶に変えたり、夕食の白米を少し減らしたりと、無理のない範囲で糖質を控えてみましょう。

Q5:中性脂肪が高いと、お口の健康にも影響がありますか?

A5:はい、密接に関係しています。中性脂肪が高くメタボリックシンドロームの状態になると、全身の免疫力が低下し、歯周病が重症化しやすくなります。反対に、歯周病菌が全身に回ることでインスリンの働きが悪くなり、さらに代謝が落ちて中性脂肪が上がりやすくなるという悪循環に陥るため、お口のケアも欠かせません。

■ 早期の気づきとトータルケアで未来の健康を守る

健康診断で「中性脂肪が高い」と指摘されても、全く痛みや自覚症状がないため、つい後回しにして放置してしまう方が大半です。しかし、中性脂肪の異常は「食べ過ぎ」や「運動不足」を知らせる体からの最初のイエローカードです。そのまま放置すれば静かに血管の老化(動脈硬化)を進行させ、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる発作を引き起こします。また、肝臓に脂肪が溜まる「脂肪肝」や「急性膵炎」の原因ともなり、将来の健康を大きく脅かします。

「内科の検査や数値の管理は少しハードルが高そう……」と思われるかもしれませんが、当院では患者さまが安心して第一歩を踏み出せるよう、以下の「3つの安心サポート」を大切にしています。

当院が大切にしている3つの安心サポート

  1. 専門医による画像管理と正確な評価

痛みのない「腹部エコー検査」を用いて、実際に肝臓に脂肪がついているか(脂肪肝)や膵臓に負担がかかっていないかをその場で視覚的に確認し、より正確な診断を行います。

  1. 患者さまの身体的・精神的ご負担への徹底した配慮

患者様お一人おひとりの生活リズムや体質に寄り添い、無理のない食事・運動指導と、必要に応じた適切なお薬の処方を行っております。「自分にはどんな対策が必要なのか」といった疑問や不安も、どうぞお気軽にご相談ください。

  1. 「内科×歯科」の医科歯科連携によるトータルケア

中性脂肪を減らすための基本である「腹八分目」や「糖質の早食い防止」には、食事をゆっくりとよく噛んで食べることが何よりも重要です。当院は「内科と歯科が併設」のクリニックである最大の強みを生かし、内科での血液・エコー検査と並行して、歯科での「しっかりと噛める健康なお口づくり」や歯周病治療を行う「医科歯科連携」によって、代謝の改善を入り口(お口)からトータルでバックアップいたします。

「数値が気になっているけれど、何から始めていいかわからない」「自分流のダイエットでは結果が出ない」とお悩みの方は、決して結果用紙をしまったままにせず、ぜひお早めにJR明石駅南口より徒歩5分の明石やまだ内科歯科クリニックへご相談ください。

専門医の確かな視点で、皆さまの大切な血管と安心できる未来を全力でお守りいたします。

明石やまだ内科歯科クリニック