【医療ニュース解説】膵臓がん治療に新たな光?京大チームが進行に関わる「たんぱく質」を発見

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JR明石駅より徒歩5分、明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。
今回は、膵臓がんの治療に関する非常に希望の持てる最新ニュースをご紹介します。
膵臓がんは、早期発見が難しく、進行が早いことで知られる厄介な病気です。しかし先日、京都大学などの研究チームが、膵臓がんの進行に関わる特定の「たんぱく質」を発見したと発表しました。この発見が将来の新しい治療法につながるのではないかと、大きな注目を集めています。
■膵臓がんの現状と課題

膵臓がんは、初期症状が出にくいため早期発見が非常に難しく、化学療法などを治療を行ってもがんが周囲へ広がりやすいという特徴があります。日本国内では、年間約4万8000人の方が新たに膵臓がんと診断され、約4万1000人の方が亡くなっているという厳しい現状があります。
■がんを広げる原因「CXCL13」の発見

京都大学などのチームは「なぜ膵臓がんは広がりやすいのか」という謎を解明するため、さまざまな実験を行いました。
その結果、マウスの膵臓の細胞に負荷をかけると「CXCL13」と呼ばれるたんぱく質が分泌されることを突き止めました。さらに、がん細胞がこのたんぱく質を出すことで、周囲の細胞に炎症を引き起こし、次々とがん化させていることが確認されたのです。
■進行を食い止める!画期的な実験結果

研究チームは、膵臓がんのマウスに対して、このたんぱく質の働きを抑える薬剤を10日ごとに5回注射する実験を行いました。
すると、がんはほとんど大きくならず、薬剤を与えなかったマウスと比較すると、がんの大きさは平均で「100分の1程度」にまで抑えられていたということです。がんの進行をピンポイントで止める、非常に画期的な結果と言えます。
■人の治療への応用と今後の展望

この「CXCL13」というたんぱく質は、手術で切除された人の膵臓がん組織からも見つかっています。
京都大学の川口義弥教授は、化学療法や放射線治療の後に、このたんぱく質の働きを薬で抑えることができれば、がんの進行を食い止められる可能性があると期待を寄せています。
また、東京科学大学の田中真二教授も「新たな治療戦略の基盤になりうる」と高く評価した上で、今後は人の膵臓がんで同じ仕組みがどれほど働いているかを確認し、その働きを抑えた際の体への影響(副作用など)を慎重に検討していくことが不可欠だと述べています。
■早期発見のために!当院の「超音波内視鏡検査(EUS)」

新しい薬や治療法が実際の医療現場に届くまでには、まだ臨床試験などの時間を要します。こうした研究の進展は非常に明るい希望ですが、現時点で膵臓がんから命を守るための最大の防御策は、何よりも「早期発見」です。
膵臓は胃や腸の裏側の奥深くにあるため、体表からの通常の腹部エコー検査では見えにくく、発見が遅れがちな「沈黙の臓器」です。そこで当院では、胃や十二指腸の中から至近距離で膵臓を観察できる「超音波内視鏡検査(EUS)」を行っています。EUSは、数ミリ単位の極めて小さな膵臓の異変や、早期の膵臓がんを発見するのに非常に優れた精度の高い検査です。
背中の痛みやみぞおちの違和感が続く方、ご家族に膵臓がんの病歴がある方、または健康診断で膵嚢胞などの異常を指摘された方は、不安を抱えたままにせず、ぜひ明石やまだ内科歯科クリニックにご相談ください。専門医(日本膵臓学会認定指導医)による確かなEUS検査で、皆様の安心と健康をしっかりとサポートいたします。