【医師が解説】今年こそメタボ改善!内臓脂肪のリスクと「噛む力」で防ぐ肥満対策

ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
JR明石駅より徒歩5分、明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。
ふとお腹周りを見たとき、「最近、お肉がついてきたな…」「ベルトがキツくなった」と感じていませんか?
40代以降になると、若い頃とは太り方が変わり、お腹周りに内臓脂肪がつきやすくなります。見た目の印象が老けて見えるだけでなく、健康を大きく害する「メタボリックシンドローム(メタボ)」の引き金となるため注意が必要です。
日本肥満学会に所属する医師として、今回はメタボの本当の恐ろしさと、今日から始められる予防・対策方法について、当院ならではの「内科と歯科の連携」の視点も交えて詳しく解説します。
■1.メタボ体型は百害あって一利なし!放置するリスク

メタボリックシンドロームとは、単にお腹が出ている(内臓脂肪型肥満)というだけでなく、高血圧、高血糖、脂質代謝異常などが合併した状態を指します。
診断基準として、腹囲が「男性85センチ以上、女性90センチ以上」であることが必須項目となります。
メタボを放置すると、糖尿病、高血圧、動脈硬化性疾患など、命に関わる重病を発症するリスクが跳ね上がります。特に、メタボの人が2型糖尿病になるリスクは標準体型の人と比べて約3倍、心筋梗塞などの心血管疾患リスクも約3倍に高まってしまうというデータもあります。
人生100年時代を健やかに過ごすためには、早い段階でメタボを食い止めることが健康寿命を延ばす鍵となります。
■2.メタボ予防の第一歩:日々の「食生活」を把握する

メタボ予防には適度な運動も大切ですが、最優先すべきは「食事の見直し」です。
自分が毎日何を食べているか、正確に把握できている人は意外と少ないものです。そこで有効なのが、毎日食べたものをメモする「レコーディングダイエット」の手法です。
いつ、どんな状況で、何を食べているかを記録することで、「無意識に食べているお菓子が多い」「野菜が不足している」といった自分の食生活のクセを客観的に把握できるようになります。
■3.意外な落とし穴!「よく噛めない」とメタボになる?

食事の見直しと同じくらい重要なのが、「よく噛んで食べる」ことです。実はここが、メタボ予防における大きなポイントになります。
食べ物を噛み砕く力(咀嚼能率)が低い人は、メタボの新規発症率が2.2倍も高くなるという研究結果があります。よく噛めないことで、硬い野菜や果物を避け、柔らかくて食べやすいお米やパン、お菓子などの炭水化物に偏りがちになるためです。これが食後高血糖を引き起こし、肥満の原因となります。
しっかり噛むことは、脳の満腹中枢を刺激して食べ過ぎを防ぐだけでなく、交感神経を刺激して脂肪の分解や燃焼を促す効果もあります。
■4.漢方薬による無理のない体質改善サポート
食事や噛むことへの意識に加えて、メタボ対策には「漢方薬」を用いたアプローチも非常に効果的です。当院でも、患者さまの体質に合わせた漢方薬の処方を行っております。
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
食欲旺盛で、お腹周りの皮下脂肪や内臓脂肪が目立ち、便秘気味の方に適しています。脂肪燃焼を促し、老廃物の排出を助けます。
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
色白で筋肉が柔らかく、いわゆる「水太り」タイプの方におすすめです。余分な水分を排出し、むくみを改善しながら代謝を高めます。
漢方薬は体質との相性が重要ですので、市販薬を自己判断で飲むのではなく、医師の診断のもとで適切なものを処方してもらうことが改善への近道です。
■5.よくあるご質問(Q&A)

Q1:メタボリックシンドロームと診断されたら、すぐに薬を飲まないといけませんか?
A: いいえ、必ずしもすぐに薬が必要というわけではありません。まずは食事や運動などの生活習慣の改善から始めます。それでも数値が改善しない場合や、すでに動脈硬化やその他の合併症のリスクが高いと判断された場合に、お薬の服用を検討します。
Q2:内臓脂肪と皮下脂肪の違いは何ですか?
A: 皮下脂肪は皮膚の下につく脂肪で、女性につきやすく、落としにくいのが特徴です。一方、内臓脂肪は胃や腸の周りにつく脂肪で、男性や閉経後の女性につきやすく、生活習慣病に直結する危険な脂肪です。しかし、内臓脂肪は生活習慣の改善で「落としやすい」という特徴もあります。
Q3:健康診断でひっかかりました。病院ではどんな検査をしますか?
A: 当院では、腹囲の測定や血圧測定に加えて、詳しい血液検査を行います。院内に迅速血液検査機があるため、脂質(コレステロールや中性脂肪)やHbA1c(糖尿病の指標)、肝機能などの数値を最短15分程度で確認でき、その日のうちに詳しいご説明と治療方針のご提案が可能です。
Q4:運動する時間がなかなか取れません。どうすればいいですか?
A: まとまった時間が取れなくても、日常生活の中で活動量を増やす工夫が大切です。「通勤時に一駅分歩く」「エレベーターではなく階段を使う」「食後に10分程度散歩する」といった少しの積み重ねでも、内臓脂肪の燃焼には効果的です。
Q5:メタボ予防に「よく噛むこと」が大事とのことですが、歯科ではどのようなサポートが受けられますか?
A: むし歯や歯周病、合わない入れ歯などがあると、痛みや不具合から無意識に早食いや丸飲みになり、肥満のリスクが高まります。当院は「内科・歯科併設クリニック」ですので、歯科で「しっかり噛める健康なお口の環境」を整え、内科で生活習慣病の予防・管理を行う「医科歯科連携」によるトータルサポートが可能です。
■おわりに:内科と歯科の連携で肥満に立ち向かう

メタボリックシンドロームの改善は、早めの対策が何より大切です。
日本肥満学会に所属する医師として、一人ひとりのライフスタイルに合わせた無理のないダイエットや生活習慣病の改善をしっかりとサポートいたします。
また、先ほどお話しした「しっかり噛んで食べる」ためには、健康な歯が欠かせません。明石やまだ内科歯科クリニックでは、内科でのメタボ治療や漢方処方と並行して、併設する歯科で「噛む力」を維持するための歯周病治療やメンテナンスを同時に受けていただくことが可能です。
「お腹周りが気になってきた」「健康診断でひっかかった」という方は、ぜひ一度当院へお気軽にご相談ください。