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【医師が解説】子どもの肥満が増加中?将来の生活習慣病リスクと4つの予防対策

ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
JR明石駅より徒歩5分、明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。

最近、お子さまの体重や体型が少し気になっている親御さんは少なくないかもしれません。

文部科学省の調査によると、現在の子どもの約10%が「肥満傾向」にあるとされており、この40年間でその割合は3から4倍にも増加しています。

「子どもの頃はぽっちゃりしているくらいが可愛い」「成長期になれば自然と痩せるだろう」と軽く考えてしまいがちですが、実は子どもの肥満には、将来の健康を脅かす深刻なリスクが潜んでいます。今回は、子どもの肥満の原因や大人の生活習慣病へのリスク、そしてご家庭でできる予防対策について、日本肥満学会に所属する医師の専門的な視点から詳しく解説します。

■ 子どもの肥満は「大人の肥満」に直結する

子どもの肥満がなぜ問題視されるのでしょうか。最大の理由は、「子どもの肥満は、そのまま大人の肥満へと移行しやすい」ためです。

データによると、幼児期の肥満の約25%、学童前期の約40%、そして思春期の肥満に至っては約70から80%が、大人の肥満へと持ち越されると言われています。特に思春期は体が完成し、生活習慣が定着する時期であるため、一度肥満が定着してしまうと元の体重に戻すことが非常に困難になります。将来の健康を守るためには、できるだけ早いうちから肥満を予防することが重要なのです。

■ 子どもの頃から「動脈硬化」は始まっている?

動脈硬化と聞くと、中高年の方の病気というイメージがあるかもしれません。

しかし、肥満傾向のある子どもの場合、なんと子どもの頃から血管内皮機能の障害など、動脈硬化の初期段階が始まっていることがわかってきています。

肥満は、2型糖尿病、脂質異常症、高血圧といった「生活習慣病」の引き金となります。これらが重なると動脈硬化が急速に進行し、将来的な心筋梗塞や脳卒中のリスクを大きく高めてしまいます。

■ お子さんの「肥満度」を計算してみましょう

子どもの肥満度は、以下の計算式で算出できます。成長曲線などとあわせて、日頃からお子さんの状態をチェックしてみましょう。

肥満度(%) = (体重 - 標準体重) ÷ 標準体重 × 100

(※標準体重は、文部科学省の学校保健統計調査などの最新データを参照してください)

・適正範囲:±10%以内

・幼児期:+15%以上で「肥満」

・学童期以降:+20%以上で「軽度肥満」、+30%以上で「中等度肥満」、+50%以上で「高度肥満」

■ 摂取カロリーは減っているのに、なぜ肥満が増える?

昔に比べて、現代の子どもの1日の総摂取カロリーは減っていると言われています。それにもかかわらず肥満が増加している背景には、以下の要因が絡み合っています。

・食の欧米化

ハンバーガーやフライドポテトなど、外食やコンビニで高脂質・高糖質なメニューを選ぶ機会が増加したこと。また、ジュースなどの清涼飲料水からの糖分過多も原因です。

・運動不足

テレビやゲーム、スマートフォンなどに費やす時間が増え、外で体を動かす時間が減少しています。

・睡眠不足

実は、睡眠時間が短い子どもほど肥満リスクが高まることがわかっています。8時間未満の睡眠の子どもは、10時間以上寝る子どもに比べて2.87倍も肥満リスクが高いという報告もあります。

■ 今日から始める!子どもの肥満を防ぐ4つの予防対策

子どものうちは生活習慣がまだ完全に定着していないため、少しの意識で軌道修正が可能です。ご家庭で以下の4つの対策を取り入れてみましょう。

  1. 早寝早起き朝ごはんを徹底する
  2. 1日60分以上、外で遊ぶなどして体を動かす
  3. ゆっくりとよく噛んで食べる習慣をつける
  4. 食物繊維(野菜やきのこ、海藻など)をしっかり摂取する

対策を続けるコツは、子どもが「これならできそう」と思える目標を設定し、良い変化が見られたらしっかり褒めてあげることです。何らかのストレスで食べすぎている場合は、さりげなく話を聞き、気持ちに寄り添ってあげることも大切です。

■よくあるご質問(Q&A)

Q1:子どもが肥満かどうか、体重や見た目以外で気づくポイントはありますか?

A: いびきをかく、日中も眠そうにしている(睡眠時無呼吸症候群の疑い)、首やわきの下が黒ずんでいる(黒色表皮腫=インスリン抵抗性のサイン)などの変化が見られる場合は、肥満による健康障害が起きているサインかもしれませんので要注意です。

Q2:ジュースの代わりにスポーツドリンクを飲ませていますが、大丈夫でしょうか?

A: スポーツドリンクにも多くの糖分が含まれています。激しい運動後や熱中症対策としては有効ですが、日常的な水分補給としては糖分の摂りすぎにつながるため、お水や麦茶を選ぶようにしましょう。

Q3:肥満傾向がある場合、無理な食事制限やダイエットをさせてもいいですか?

A: 成長期の子どもに極端な食事制限は禁物です。栄養不足により骨や筋肉の成長が妨げられる恐れがあります。まずは間食の質を見直す、ジュースを水に変える、一緒に体を動かすなど、健康的な生活習慣づくりから始めましょう。

Q4:子どもの体重のことで、病院を受診する目安はありますか?

A: 肥満度が+20%を超える「軽度肥満」以上の場合や、健診などで肝機能や脂質の異常を指摘された場合、またご家族に糖尿病や高血圧の方がいる場合は、一度内科で詳しい検査や生活指導を受けることをお勧めします。当院では院内の迅速血液検査機器により、肝機能やHbA1c(糖尿病の指標)、脂質などの数値を最短15分程度で確認することが可能です。

Q5:肥満予防に「よく噛むこと」が大事と言いますが、歯科ではどんなサポートが受けられますか?

A: むし歯があると痛みを避けるために丸飲みになりがちです。また、歯並びや噛み合わせが悪いとしっかり咀嚼できず、満腹感を得る前に食べすぎてしまいます。 当院は「内科・歯科併設クリニック」ですので、小児歯科・矯正歯科にてお子様が「しっかり噛めるお口の環境」を整え、内科で生活習慣病を予防・管理する「医科歯科連携」のトータルサポートが可能です。

■ おわりに:肥満のお悩みは当院へご相談ください

子どもの肥満予防は、大人が正しい知識を持ち、日々の生活をサポートしてあげることが欠かせません。

当院の院長は「日本肥満学会」に所属しており、消化器内科の知識とあわせて、肥満に対する医学的・専門的な知見に基づいた生活習慣病の予防アドバイスを行っております。大人の方の肥満やメタボリックシンドロームの改善指導はもちろんのこと、ご家族全体の健康的な体づくりをサポートいたします。

また、「よく噛んで食べる」ためには健康な歯が不可欠です。当院は歯科を併設しておりますので、お口の健康から全身の健康までトータルでの診療が可能です。

お子さんの生活習慣やご自身の体重管理、健康状態などで気になることがあれば、どうぞお気軽に明石やまだ内科歯科クリニックへご相談ください。

 

明石やまだ内科歯科クリニック