【医師が解説】夏の定番「そうめん」が脂肪肝を招く?年代別でみる糖尿病予防と食事のコツ

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JR明石駅より徒歩5分、明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。
夏の暑い日、お昼ごはんに冷たい「そうめん」をツルッと食べる機会が増えていませんか?
手軽でおいしい夏の定番メニューですが、実は食べ方によっては肝臓に負担をかけ、動脈硬化や「糖尿病」へとつながる落とし穴が潜んでいます。
今回は、日本肥満学会に所属する専門医の視点から、脂肪肝から糖尿病へと進行するメカニズムと、年代別に心がけたい食事・生活習慣のポイントについて解説します。
■ 糖尿病の原因は「脂肪肝」にある

糖尿病は、寿命を大きく縮めてしまう恐ろしい病気です。そして、その糖尿病の引き金となるのが「脂肪肝」です。脂肪肝があるというだけで、すでに糖尿病の予備軍と言えます。
脂肪肝の発症には男女で年代に違いがあります。男性は30代から40代にかけて増え始めますが、女性の場合は50代から60代の閉経後に急激に増加します。これは、脂質代謝に関わる女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下するためです。
脂肪肝になるとインスリンの効きが悪くなり、そこから10年ほどで糖尿病を発症するケースが多いことがわかっています。
■ 50代からの要注意メニュー!「早食い」と「果物」の罠

女性の脂肪肝が増え始める50代。この時期にもっとも気をつけたいのが「早食い」です。
早食いは血糖値の急激な上昇(血糖値スパイク)を招き、動脈硬化のリスクを跳ね上げます。ここで注意したいのが、夏の定番「そうめん」や、カレーライス、牛丼などの丼ものです。これらは器一つでかき込むように食べてしまうため、どうしても早食いになりがちです。さらに、炭水化物に偏るため糖質の摂りすぎにも直結します。
夏場のお昼ごはんは、意識してよく噛み、ゆっくりと食べることを心がけてください。丼ものを食べる時は、ご飯を少なめにするなどの工夫も大切です。
また、健康に良さそうな「果物」も、食べすぎると果糖が肝臓に中性脂肪として蓄積されやすいため、更年期以降は食べる量に注意が必要です。
■ 60代は「たんぱく質」と「1分筋トレ」でフレイル予防

60代になると、加齢による筋力低下が顕著になり、体が虚弱状態になる「フレイル」のリスクが高まります。 身体的なフレイルの大きな原因は、たんぱく質不足と運動不足です。「歳をとったからあっさりしたものを…」と粗食になるのではなく、お肉、お魚、卵、大豆製品などのたんぱく質を意識してしっかりと摂りましょう。日本人はたんぱく質が不足しがちなので、多めに摂るくらいの意識でちょうど良いです。ただし、お肉などは高齢になると喉に詰まらせる原因にもなるため、よく噛んで食べるようご注意ください。
そして、低下した筋力を補うための「筋トレ」も欠かせません。食後に1分間、もも上げや椅子を使ったスクワットをするだけでも十分な効果があります。
■ 70代以降は糖尿病予防が「認知症予防」に直結する

70代になると、認知機能の低下が心配になってきます。
実は、糖尿病の患者さんは、アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症の発症リスクが1.5から2倍に跳ね上がることが知られています。高血糖によって脳に原因物質が溜まりやすくなったり、脳の血管の動脈硬化が進んだりするためです。
70代以降も、たんぱく質をしっかり摂り、ウォーキングや筋トレなどの運動を継続することが、体だけでなく「脳をボケさせない」ための最良の薬となります。
■よくあるご質問(Q&A)

Q1:そうめんを食べる時、血糖値を急上昇させない工夫はありますか?
A: 「カーボラスト(炭水化物を最後に食べる)」を意識することが大切です。そうめんを食べる前に、海藻サラダや冷奴、ゆで卵などの野菜やタンパク質を先に食べることで、血糖値の急上昇を抑えることができます。
Q2:自分が脂肪肝かどうかは、どうすればわかりますか?
A: 脂肪肝は「沈黙の臓器」である肝臓の病気のため、初期には自覚症状がありません。健康診断の肝機能の数値(γ-GTPなど)を確認するか、内科での腹部超音波(エコー)検査で肝臓の状態を調べることで分かります。当院の腹部エコー検査では、脂肪肝の程度を客観的に評価することが可能です。
Q3:病院に行くと、糖尿病などの検査結果はすぐに分かりますか?
A: はい、分かります。当院には迅速血液検査機が常設されており、現在の血糖値や過去1〜2ヶ月の血糖の平均を示す「HbA1c」、肝機能などの結果が最短15分程度で判明します。その日のうちに詳しい状態をご説明し、治療方針を立てることができます。
Q4:糖尿病予備軍と言われましたが、治るのでしょうか?
A: 「予備軍」の段階であれば、食事の順番の工夫や適度な運動など、生活習慣を見直すことで正常な数値に戻ることは十分に可能です。当院では糖尿病専門医による外来も実施しており、専門的なアドバイスを行っております。
Q5:糖尿病や脂肪肝の予防に、歯科が関係あるというのは本当ですか?
A: はい、本当です。歯周病菌によるお口の中の炎症は、インスリンの働きを妨げて血糖値を上げ、脂肪肝を悪化させることが分かっています。また、「よく噛んで食べる」ためには健康な歯が欠かせません。 当院は「内科・歯科併設クリニック」ですので、内科での血液・エコー検査と同時に、歯科でお口の環境を整える「医科歯科連携」によるトータルサポートが可能です。
■ おわりに:医科歯科連携で健康寿命を延ばしましょう

ご自身の年代に合わせた生活習慣の改善が、10年後の未来の健康を作ります。
当院では、内科における詳細な血液検査(肝機能や血糖値のチェック)や、脂肪肝・肥満に対する医学的なアプローチを行っております。また、食事を「よく噛んでゆっくり食べる」ためには、健康な歯の存在が不可欠です。併設する歯科において、噛む力を維持するための歯周病治療やクリーニングも同時に行い、皆さまの健康寿命をトータルでサポートいたします。
健康診断の数値が気になり始めた方、日々の食事や体重管理でお悩みの方は、一人で抱え込まずに明石やまだ内科歯科クリニックへお気軽にご相談ください。