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【H. pylori感染症認定医が解説】ピロリ菌除菌の成功率を上げるには?治療中の食事・アルコール・副作用を徹底解説

ブログをご覧いただき、ありがとうございます。 JR明石駅より徒歩5分、明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。

健康診断や胃カメラ検査で「ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)の感染」が確認され、除菌治療を受けることになった方も多いのではないでしょうか。

「薬をきちんと飲めば本当に治るの?」

「治療中の食事や飲み物に気をつけることはある?」

「副作用が心配…」

こんな不安や疑問を抱える患者様は少なくありません。

今回は、ピロリ菌除菌の成功率を最大限に高めるための正しい服薬知識、治療中の食事の注意点、絶対に避けるべきアルコール(お酒)のリスク、そして副作用が出た場合の対処法について、日本ヘリコバクター学会 H. pylori感染症認定医の視点からわかりやすく徹底解説します。

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)とは?なぜ除菌が必要なのか

ピロリ菌は、人間の胃の粘膜に棲みつく特殊な細菌です。通常、胃の中は強い酸性(胃酸)であるため細菌は生きていけませんが、ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を出して周囲の胃酸を中和し、自らの身を守って生存し続けます。

この菌が胃の中に長期間居座ると、胃の粘膜に慢性的な炎症(ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎)を引き起こします。これを放置すると、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を繰り返すだけでなく、胃の粘膜が萎縮してペラペラになる「萎縮性胃炎」へと進行し、最終的には「胃がん」の発生リスクを著しく引き上げてしまいます。 実際、胃がんの大部分はピロリ菌感染が関係していると言われています。将来の胃がんリスクを断ち切るために、ピロリ菌の除菌は非常に重要な治療なのです。

除菌治療のスケジュールと成功率

ピロリ菌の除菌治療は、飲み薬による治療が基本です。 1種類の「胃酸の分泌を抑える薬」と、2種類の「抗菌薬」の合計3剤を同時に、1日2回、7日間連続で服用する治療法です。

正しく薬を服用すれば、1回目の治療である「一次除菌」で成功する確率は、68〜92%といわれています。 もし一次除菌で菌を退治しきれなかった場合は、2種類の抗菌薬のうち1つを別の薬に変えて再び7日間服用する「二次除菌」を行います。二次除菌までをきちんと行えば、ほとんどの場合で除菌が成功すると報告されています。

ピロリ菌除菌の成功率を上げる!食事で気をつけること

除菌治療中の7日間、食事について厳密な制限はありません。しかし、お薬の影響で胃腸がデリケートになりやすいため、以下の点に気をつけることで、胃腸への負担を和らげ、治療をスムーズに進めることができます。

・胃腸に優しい消化の良い食事を選ぶ ・香辛料などの辛い食べ物、極端に脂っこい食べ物など、胃への刺激が強いものは控える ・規則正しい時間に食事を取り、胃酸が出すぎる長時間の空腹状態を避ける

また、ヨーグルト(乳酸菌)、はちみつ、緑茶などは、ピロリ菌の活動を抑える成分を含むという報告もあります。これらだけで除菌ができるわけではありませんが、治療のサポートとして日常の食事にバランスよく取り入れるのは良い方法です。

【重要】除菌治療中のアルコール(お酒)は絶対厳禁!

除菌治療を成功させる上で、最も守っていただきたいのが「治療期間中の禁酒」です。 自分の判断で服用を中止すると、除菌に失敗して治療薬に耐性をもったピロリ菌があらわれることがありますし、アルコールは抗菌薬の吸収や効果を不安定にしてしまいます。

特に、二次除菌で処方される抗菌薬を服用中にアルコールを摂取すると、体内でアルコールが分解されにくくなり、激しい吐き気、嘔吐、顔のほてり、頭痛、動悸といった非常に苦しい症状(ジスルフィラム様反応)が現れる危険性があります。お薬を飲み終えた後も体内に成分が残るため、治療がすべて終了した後も数日間は飲酒を控えるのが安全です。

除菌薬の副作用の種類と正しい対処法

これまでに除菌療法の主な副作用として以下の事象が報告されています。あらかじめ知っておくことで慌てずに対処できます。

  1. 軟便・下痢 便がゆるくなったり、下痢を起こしたりすることがあります。自分の判断で薬の飲む量や回数を減らしたりせずに、残りの薬を最後まで飲み続けてください。ただし、発熱や腹痛を伴う下痢、下痢に粘液や血液が混ざっている場合は直ちに薬を飲むことを中止し、主治医に連絡してください。
  2. 味覚異常 食べ物の味をおかしいと感じたり、苦味や金属のような味を感じたりすることがあります。
  3. アレルギー反応 発疹やかゆみがあらわれることがあります。発疹が出た場合は直ちに薬を飲むことを中止し、主治医に連絡してください。

また、ピロリ菌の除菌が成功した患者さんのうち、少数の方に逆流性食道炎が報告されています。これは除菌によって低下していた胃酸の分泌が正常に戻ったために一時的に起こると考えられています。

除菌成功後も「定期的な胃カメラ検査」が必須な理由

すべての治療が終了した後、4週間以上(6~8週間が推奨)経過してから、ピロリ菌が除菌できたかどうか、もう一度検査する必要があります。

ここで見事ピロリ菌が消えていたとしても、油断は禁物です。除菌が成功した場合でも、まれに胃がんなどを発症することがあります。除菌によって胃がんのリスクは確実に下がりますが、決して「ゼロ」になるわけではないのです。そのため、除菌成功後も定期的な胃カメラ検査を受け、早期発見に努めることが、本当の意味での「胃がん予防」となります。

ピロリ菌除菌に関するよくあるご質問(Q&A)

Q1:薬を飲み忘れてしまった場合はどうすればいいですか?

A:気づいた時点で1回分を飲んでください。ただし、次の服用時間が近い場合は忘れた分は飛ばし、次回の分から再開してください。絶対に2回分を一度に飲まないでください。自分の判断で服用を中止すると、除菌に失敗して、治療薬に耐性をもったピロリ菌があらわれることがあります。

Q2:除菌薬と一緒に、普段飲んでいるサプリメントを飲んでもいいですか?

A:サプリメントの種類によっては薬の吸収を妨げるものがあります。特に鉄分やカルシウムを含むものは注意が必要です。治療中の7日間は自己判断でのサプリメント摂取を控え、必ず事前に医師にご相談ください。

Q3:除菌に2回とも失敗してしまったらどうなるのですか?

A:保険適用となるのは二次除菌までですが、自費診療(保険適用外)で薬の種類を変えた「三次除菌」を行うことも可能です。専門の医療機関でご相談いただけます。

Q4:家族にピロリ菌がいると感染しますか?

A:感染経路はまだはっきりとはわかっていませんが、口を介した感染(経口感染)が大部分であろうと考えられています。免疫力の弱い乳幼児期の衛生環境が関係していると考えられており、大人同士の日常生活で感染することは極めて稀です。ただし、口移しで食べ物を与えたりすることで感染するリスクがあるため注意が必要です。

Q5:【当院ならでは】ピロリ菌の予防で日常生活で気をつけることはありますか?

A:ピロリ菌は経口感染すると考えられており、お口の環境も関係しています。当院は「内科と歯科を併設しているクリニック」です。歯科検診でお口の中を清潔に保つことは、胃を含む消化器全体の健康維持のベースとなります。この「医科歯科連携」によるトータルケアで、全身の健康をサポートいたします。

おわりに:ピロリ菌のご相談は当院へ

ピロリ菌の除菌は、未来の胃がんを防ぐための非常に前向きで価値のある治療です。7日間の服薬期間中はアルコールを控え、指示された薬を正しく服用して確実な除菌を目指しましょう。

明石やまだ内科歯科クリニックでは、H. pylori感染症認定医・内視鏡専門医が、鎮静剤を使用して苦痛を抑えた胃カメラ検査をはじめ、ピロリ菌の検査から除菌治療、そして除菌後の定期的なアフターフォローまで責任を持ってサポートいたします。ご不安なことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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