【消化器病専門医・消化器内視鏡専門医】見逃されやすい消化器がん3選 ― 大腸がん・胃がん・膵がんを徹底解説

皆さま、こんにちは。
明石駅から徒歩5分の「明石やまだ内科歯科クリニック」院長の山田恭孝です。
「がん」と聞いて多くの方が思い浮かべるのは、肺がんや乳がんかもしれません。しかし実は、消化器のがんである「大腸がん・胃がん・膵がん」は日本人の死因上位を占めており、見逃されやすいという共通した課題があります。
ニュースなどでも「この3つの消化器がんは初期症状がほとんどなく、自覚症状が出た段階では既に進行していることが多い」と警鐘を鳴らされています。本記事では、これら3つのがんの特徴と早期発見のポイントを詳しく解説します。
■ 1. 大腸がん ― 日本人に最も多いがん

大腸がんは、日本人のがん罹患数で第1位(男女合計)とされており、毎年15万人以上が新たに診断されています。大腸がんの特徴は「初期にほとんど症状がない」ことです。
進行すると便に血が混じる(血便・便潜血)、排便習慣の変化、腹痛、体重減少などが現れますが、これらの症状が出た時点ではかなり進行していることも少なくありません。
一方で、大腸がんは早期発見できれば治癒率が非常に高く、ステージ1であれば5年生存率は95%以上とされています。検診(便潜血検査・大腸カメラ)による早期発見が命を救う最大の手段です。
■ 2. 胃がん ― ピロリ菌感染が主な原因

胃がんはかつて日本人の死因トップでしたが、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)感染率の低下と除菌療法の普及により、近年は罹患数が減少傾向にあります。しかし依然として年間4万人近くが亡くなっており、油断は禁物です。
胃がんの主な原因はピロリ菌感染(約99%)です。ピロリ菌に感染すると胃粘膜に慢性的な炎症が起き、長年かけて萎縮性胃炎から腸上皮化生、そして胃がんへと進展するケースがあります。
初期の胃がんは「みぞおちの不快感」「食欲低下」程度で自覚しにくく、進行すると「吐血」「体重減少」「貧血」が現れます。ピロリ菌検査と胃カメラによる定期的な検査が早期発見の鍵です。
■ 3. 膵がん ― 最も難しい早期発見

膵がんは、近年がん死亡原因の第3位(男女合計)に浮上しており、「沈黙の臓器のがん」として恐れられています。膵臓は胃や腸の奥深くに位置するため、画像検査で発見しにくく、また初期症状がほとんどないため発見時にはすでに進行していることが多いです。
膵がんの5年生存率は全体でわずか約11%と極めて低く、早期発見された場合でも治癒は容易ではありません。リスク因子としては糖尿病・慢性膵炎・家族歴・喫煙などが挙げられます。
現在のところ膵がんに特化した有効なスクリーニング法は確立されていませんが、腹部超音波検査・CT・MRI・超音波内視鏡(EUS)などを組み合わせた精密検査が有用です。糖尿病が急に悪化した方、背中の痛みが続く方は早めに受診することをお勧めします。
■ 3つのがんに共通する「症状が出てからでは遅い」問題

大腸がん・胃がん・膵がんに共通しているのは、「初期段階では自覚症状がほとんどない」という点です。日常生活を普通に送れているのに、検診で偶然早期がんが発見されるケースも珍しくありません。
逆に言えば、「症状がないから大丈夫」という思い込みが、発見の遅れにつながります。特に40歳以上の方、家族にがん患者がいる方、ピロリ菌感染の既往がある方は、定期的な内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)が強く推奨されます。
症状がなくても年に1回の検診を受けることで、がんを小さいうちに発見し、体への負担が少ない治療で完治できる可能性が格段に上がります。
■ 検診を受けるべきタイミングと頻度

消化器がんの検診頻度の目安は以下のとおりです。
・胃カメラ:40歳以降は2〜3年に1回が目安。ピロリ菌除菌後の方は年1回の継続検査が推奨されます。
・大腸カメラ:40歳以降は2〜3年に1回。便潜血検査で陽性だった方は速やかに大腸カメラを受けましょう。大腸ポリープの切除歴がある方は1年後の再検査が推奨されます。
・腹部超音波(エコー)検査:膵臓や肝臓のチェックに有効。年1回の健康診断に組み込むことで膵がん・肝がんの早期発見に役立ちます。
「忙しいから」「怖いから」と検診を先延ばしにするほど、発見が遅れるリスクが高まります。消化器系のがんから命を守るために、ぜひ今年の検診を予定に入れてください。
大腸がん・胃がん・膵がんはいずれも初期症状が乏しく、「見逃されやすいがん」として専門医が注意を呼びかけています。早期発見のためには、定期的な内視鏡検査・エコー検査を継続することが最も重要です。
明石やまだ内科歯科クリニックでは、消化器内科の専門医が胃カメラ・大腸カメラ・腹部エコーなどの検査に対応しています。「最近、胃や腸の調子が気になる」「検診を受けたことがない」という方は、お気軽にご相談ください。早期発見・早期治療があなたの命を守ります。
■ よくある質問(Q&A)

Q1: 消化器がんの検診は何科を受診すればよいですか?
A: 消化器内科(または内科・内視鏡内科)を受診してください。胃カメラは上部消化管内視鏡、大腸カメラは下部消化管内視鏡として、専門の消化器内科クリニックで受けることができます。当院でも専門医による検査が可能です。
Q2: 消化器がんの検診費用はどのくらいかかりますか?
A: 保険適用の場合、胃カメラは3,000〜6,000円程度(3割負担)、大腸カメラは5,000〜10,000円程度(3割負担、ポリープ切除がある場合は追加費用)が目安です。市区町村の補助制度を利用すると自己負担が軽減されることがあります。詳しくは当院までお問い合わせください。
Q3: 胃カメラや大腸カメラは苦しいと聞いて不安です。
A: 以前は苦しいイメージが強かった内視鏡検査ですが、現在は鎮静剤を使用してウトウトと眠っているような状態で、苦痛をほとんど感じずに検査を受けることが可能です。痛みが不安な方も、どうぞ安心してご相談ください。
Q4: 便潜血検査(検便)が陰性なら、大腸がんは大丈夫ですか?
A: 便潜血検査は手軽な検査ですが、早期がんや出血していないポリープは見逃されてしまう(偽陰性)ことがあります。40歳を過ぎたら、一度は大腸カメラで腸の中を直接確認しておくことを強くお勧めします。
Q5: 膵臓がんは見つかりにくいとのことですが、当院でできる検査はありますか?
A: 当院では、通常の腹部エコー検査に加えて、より精密に膵臓を観察できる「超音波内視鏡検査(EUS)」を明石市のクリニックで唯一導入しております。胃や十二指腸の中から膵臓を間近で観察できるため、早期発見に非常に有用な検査です。
■ おわりに:不安な症状は放置せずご相談を

がんの早期発見は、日々の少しの意識と定期的な検査から始まります。症状がないうちに検査を受けることこそが、ご自身と大切なご家族の未来を守る一番の予防策です。
「検診でひっかかってしまった」「最近お腹の調子がおかしい」など、少しでも気になることがあれば、明石やまだ内科歯科クリニックまでお気軽にお越しください。消化器内科の専門医として、皆様の健康と安心をしっかりとサポートさせていただきます。