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内視鏡検査の苦痛はもう怖くない!鎮静剤を用いた「うとうと眠っている間」に完了する胃カメラ・大腸カメラ

「胃カメラや大腸カメラは苦しそう」
「オエッとなる嘔吐反射が嫌だ」

 内視鏡検査に対して、このような不安や抵抗感を抱いている方は少なくありません。しかし、胃がんや大腸がんといった消化器がんの早期発見のためには定期的な内視鏡検査が非常に重要です。

近年、医療の進歩により、「眠っている間に検査が終わる」鎮静剤を用いた内視鏡検査を選択できるようになり、患者様の苦痛を大幅に軽減することが可能となっています。当院では、経験豊富な内視鏡専門医・指導医が、患者様のご希望や状態に合わせて、鎮静剤や鎮痛剤を用いた苦痛の少ない検査を心がけています。

鎮静剤とは?「眠る麻酔」と「全身麻酔」の違い

内視鏡検査で使用する鎮静剤は、投薬により意識レベルの低下を惹起する麻酔薬の一種です。検査中の苦痛軽減、精神的な不安軽減、安静維持を目的として、静脈内に注射または点滴から投与されます。

この鎮静法は、手術などで用いられる全身麻酔とは異なります。全身麻酔が意識を完全に消失させ人工呼吸器を必要とするのに対し、鎮静剤を用いた内視鏡検査では、自発呼吸を残した状態で意識レベルを下げます。多くの場合、呼びかけや軽い刺激には反応できる程度の意識下鎮静(うとうとと眠っているような深いリラックス状態)を目指します。

特に、負荷の大きい検査や処置時、あるいは不安や緊張が強い方に適応されます。

鎮静剤を使用する3つの大きなメリット

鎮静剤を用いて検査を行うメリットは、患者様にとっての負担軽減にとどまりません。

 

検査の苦痛や不安を大幅に軽減

胃カメラ検査(経口)で起こりやすい嘔吐反射や、大腸カメラ検査で内視鏡挿入時に腸が伸ばされることで生じる腹痛などの苦痛が軽減されます。また、精神的な不安や恐怖感も和らぎます。

 

検査中の記憶が残りづらい

鎮静剤(ミダゾラムなど)には逆行性健忘効果があるため、万が一検査中に不快な感覚があったとしても、検査後にその記憶が残りづらいという利点があります。

 

診断の精度向上に寄与

患者様が安静を保てるため、医師が胃や大腸の粘膜の様子をじっくりと、安全に観察することができます。これにより、小さな病変の見逃しを防ぎ、診断の精度を高めることにつながります。

安全性の確保と注意すべきリスク

鎮静剤を用いることは大きなメリットがありますが、意識レベルを低下させるため、以下のリスクと安全対策を理解しておく必要があります。

 

鎮静剤使用のリスク

鎮静薬の使用は、まれに呼吸が弱くなる(呼吸抑制、低酸素症など)や血圧が低下するといった副作用を伴う場合があります。鎮静・鎮痛薬に関連する偶発症は、内視鏡検査に関連する偶発症全体の約半数を占め、死亡例も報告されていますが、その頻度は極めて低い(総検査数に対する死亡例は 0.00005ともいわれています)です。

 

安全対策

当院では、安全を確保するため、検査中だけでなく、検査後意識がはっきりするまでは、生体モニター(心電図、血圧、脈拍、血中酸素飽和度など)を装着して患者様の状態を常に監視します。また、緊急時対応のための準備(鎮静拮抗薬、蘇生セットなど)が整えられています。

さらに、当院には、内視鏡技師の専門資格を持っている看護師が在籍しており、安全な検査体制をサポートしています。

検査後の重要な制約事項

鎮静剤の効果はしばらく続くため、検査後はリカバリールームで休んでいただく必要があります。

最も重要な注意点として、薬の効果が完全になくなるまで、検査当日中は自動車、バイク、自転車を含む一切の乗り物の運転が禁止されます。検査当日は眠気やふらつきが残るため、公共交通機関を利用するか、付き添いの方による送迎が必要です。

専門医による質の高い検査を

検査開始

鎮静剤を使用するかどうかは、患者様の希望や健康状態、検査の目的(治療前評価など検査時間が長くなる場合)などを総合的に判断して医師が決定します。

当院では、日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医・指導医の資格を持ち、これまでに1万件以上の内視鏡検査経験を持っている医師が施行しています。

最新の富士フィルム(FUJIFILM)社製のカメラ(内視鏡)装置を使用し、患者様一人ひとりに合わせた適切な鎮静薬の量や種類を検討し、安全に配慮しながら検査を行います。

過去に内視鏡検査で辛い思いをされた方、検査を受けることに強い不安を感じている方は、ぜひ一度、鎮静剤を用いた苦痛の少ない検査についてご相談ください。

明石やまだ内科歯科クリニック