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【肝臓のSOS?】健康診断で指摘された!γ-GTPからわかること

「健康診断でγ-GTPの数値が高いと指摘されたけど、どういうこと?」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。γ-GTPは肝臓や胆道の状態をみる大切な指標です。この記事では、γ-GTPの数値が示す意味と、数値が高い場合に考えられること、そしてどのように対処すべきかについて解説します。

γ-GTPって何?

γ-GTP(ガンマ・GTP)は、肝臓や腎臓、膵臓などに含まれる酵素です。特に、肝臓の解毒作用や、胆汁の流れに関わっています。肝臓や胆道に何らかの障害が起きると、この酵素が血液中に流れ出し、血液検査で数値が高くなります。

基準値の目安:

・男性:79 U/L以下

・女性:48 U/L以下

※ただし、この基準値は医療機関によって異なる場合があります。

γ-GTPが高くなる主な原因

γ-GTPの数値が基準値を超える原因は様々ですが、主に以下のものが考えられます。

 

  1. アルコール性肝障害

γ-GTPは、アルコールに非常に敏感に反応する特徴があります。過度な飲酒が続くと、肝臓でアルコールを分解する際に肝細胞がダメージを受け、γ-GTPの数値が上昇します。他の肝機能検査(AST、ALT)が正常でも、γ-GTPだけが高い場合は、飲酒が原因である可能性が高いと判断されます。

 

  1. 脂肪肝

飲酒をしない方でも、食べ過ぎや運動不足による肥満が原因で肝臓に中性脂肪がたまり、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)になることがあります。この状態が進行すると非アルコール性脂肪肝炎(NASH)となり、肝機能に障害が起きてγ-GTPが上昇します。

  1. 胆道系の病気

胆石や胆道の炎症、胆管がんなど、胆汁の通り道(胆道)に問題が起きて胆汁の流れが滞ると、γ-GTPが上昇します。この場合、ALP(アルカリフォスファターゼ)という別の酵素も一緒に高くなることが多いです。

  1. その他

ウイルス性肝炎、特定の薬剤(向精神薬、抗てんかん薬など)、サプリメントの過剰摂取、肝硬変、肝がんなどでもγ-GTPは上昇します。

数値が高いと指摘されたらどうする?

γ-GTPが高いと指摘された場合、自己判断は禁物です。まずは内科を受診し、詳細な検査で原因を特定することが重要です。

  1. 飲酒習慣の見直し

γ-GTPが飲酒によるものかを確認するため、1〜4週間程度の断酒を試してみることが有効です。断酒後に再検査を行い、数値が改善すればアルコールが原因であった可能性が高いです。

  1. 食生活と運動習慣の改善

脂肪肝が疑われる場合は、食生活を見直してカロリーをコントロールし、適度な有酸素運動を取り入れることが大切です。体重を7%減らすことで、肝臓の脂肪が減少し、肝機能が改善したという報告もあります。

  1. 精密検査

健康診断の血液検査だけでは、肝臓の状態を完全に把握することはできません。必要に応じて、腹部超音波(エコー)検査などで肝臓の詳しい状態を調べることをお勧めします。

肝臓からの「SOS」を見逃さないために

肝臓は「沈黙の臓器」と言われ、自覚症状が現れにくいのが特徴です。γ-GTPの上昇は、その沈黙の臓器が発している数少ない「初期のSOS」かもしれません。

「お酒を控えているから大丈夫」「まだ症状がないから」と自己判断で放置してしまうと、脂肪肝が進行し、肝炎や肝硬変といった、元に戻すのが難しい状態に進んでしまう可能性もあります。

当院では、γ-GTPの数値が高い原因を特定するため、腹部超音波(エコー)検査による肝臓や胆道の詳細な確認や、専門医による食生活・運動習慣のアドバイスを行っています。また、当院の腹部超音波検査はFUJIFILIM社製のARITTTA850という機器を使用しており、脂肪肝の程度を客観的に評価できるiATTを測定することが可能です。

健康診断の結果を持って、ぜひ一度ご相談ください。症状が出る前に原因を突き止め、早期に対策を始めることが、大切な肝臓を守る一番の近道です。

 

明石やまだ内科歯科クリニック