【医師解説】川島なお美さんを襲った「胆管がん」。偶然の発見から私たちが学べること

ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。
先日、パティシエの鎧塚俊彦さんが、亡き妻で女優の川島なお美さんとの結婚記念日を報告されたニュースを目にしました。
お二人の幸せそうな結婚式の写真と、鎧塚さんの「悲しみの中に沈むのではなく、支えに変えながら、日々を全力で過ごすこと」という言葉に、胸が熱くなりました。
川島なお美さんが54歳という若さで旅立たれた原因は、「胆管がん」でした。
報道によると、人間ドックで「偶然」発見されたとのことです。
実は、この「偶然見つかる」ということこそが、胆管がんや膵臓がんといった病気の恐ろしさであり、同時に早期発見の難しさを物語っています。
今回は、専門医の視点から「胆管がん」の特徴と、見逃さないために必要な検査についてお話しします。
1.「沈黙の臓器」の周りで起きるがん
胆管は、肝臓で作られた消化液(胆汁)を十二指腸まで運ぶパイプのような器官です。膵臓と同じく体の奥深くにあるため、がんができても初期には自覚症状がほとんどありません。
川島さんのように、人間ドックや他の検査で「たまたま」見つかるケースも少なくありませんが、症状が出たときにはすでに進行していることが多いのが現状です。
注意すべきサイン(進行した場合)

もし以下の症状がある場合は、胆管が詰まり始めている可能性があります。
- 白目が黄色くなる(黄疸)
- 尿の色が濃くなる(ウーロン茶のような色)
- 便が白っぽくなる(クリーム色・灰色)
- みぞおちや右脇腹の痛み
- 原因不明の体重減少
特に「白い便」や「黄疸」は、胆汁の流れがせき止められている危険なサインです。
2.通常の検診では見つけにくい?

「毎年健康診断を受けているから大丈夫」と思っていませんか?
一般的な健診で行われる「腹部エコー(超音波)検査」は手軽ですが、実は弱点があります。胆管や膵臓は胃腸のガスの奥にあるため、ガスの影響や皮下脂肪に邪魔されて、奥の方まで詳細に見えないことがあるのです。
「異常なし」と言われていても、実は小さな病変が隠れている…というケースは、残念ながらゼロではありません。
3.「見えない場所」を診るための「超音波内視鏡(EUS)」

では、どうすれば早期に発見できるのでしょうか。
そこで力を発揮するのが、当院が導入している「超音波内視鏡(EUS)」です。
これは、胃カメラの先端に高性能な超音波装置がついた特殊な検査機器です。
体の表面からではなく、胃や十二指腸の「内側」から、すぐ隣にある胆管や膵臓を観察します。骨やガスに邪魔されないため、CTやMRIでも見つけにくい10mm前後の小さな腫瘍や異常を鮮明に捉えることが可能です。
4.専門医がいるクリニックで相談を

このEUS(超音波内視鏡)は、高度な技術が必要なため、導入しているクリニックは全国でもまだ限られています(明石市では当院のみ。兵庫県下でも約3医院)。
当院では、日本膵臓学会認定指導医であり、胆管・膵臓領域の診療経験が豊富な医師が検査を担当します。
「偶然」発見されるのを待つのではなく、気になる症状がある方や、血液検査で肝機能(γ-GTPなど)の異常を指摘された方は、積極的に専門的な検査を受けることをお勧めします。
まとめ

鎧塚さんの「全力で過ごす」という言葉の通り、健康で充実した日々を送るためには、ご自身の体のメンテナンスが不可欠です。
「背中が痛い」「便の色がおかしい」「健診で数値が少し悪かった」
そんな小さなサインを見逃さず、ぜひ一度、明石やまだ内科歯科クリニックにご相談ください。
高度な医療機器と専門医の目で、あなたの健康を守るお手伝いをさせていただきます。