機能性ディスペプシア〜胃カメラで異常なし、それでも症状がある〜

皆さま、こんにちは。
JR明石駅より徒歩5分、明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。
「胃が痛い・もたれる・すぐ満腹になる」といった症状があるのに、胃カメラを受けても「異常なし」と言われた経験はありませんか?このような場合、「機能性ディスペプシア(FD)」の可能性があります。「気のせい」ではなく、れっきとした疾患であり、適切な治療で症状を改善することができます。
■ 機能性ディスペプシアの症状と種類
主な症状は「みぞおちの痛み・灼熱感」「食後の不快感・もたれ」「少量で満腹になる(早期飽満感)」「吐

き気」などです。症状のパターンによって2つのタイプに分類されます。
①食後愁訴症候群(PDS):食後の胃もたれや早期飽満感が主体のタイプ。
②心窩部痛症候群(EPS):みぞおちの痛みや灼熱感が主体のタイプ。
これら2つのタイプが混在する方も多くいます。症状はストレス・疲労・食事内容・天候などによって変動することが多く、精神的な要因と関連することも知られています。
■ 機能性ディスペプシアの原因と診断

原因は完全には解明されていませんが、胃の運動機能の異常・内臓過敏症・胃酸分泌過多・ピロリ菌感染・精神的ストレスなどが複合的に関与していると考えられています。
診断は胃カメラによる器質的疾患(潰瘍・がんなど)の除外が前提となります。症状が6カ月以上続いており、少なくとも3カ月間は症状がある場合に機能性ディスペプシアと診断されます。ピロリ菌検査も重要で、ピロリ菌陽性の場合は除菌治療が症状改善につながることがあります。
■ 機能性ディスペプシアの治療と生活指導

薬物療法では消化管運動改善薬(アコチアミドなど)・酸分泌抑制薬・漢方薬(六君子湯・半夏瀉心湯など)が用いられます。精神的な因子が強い場合には抗不安薬・抗うつ薬が有効なことがあります。
生活指導では①規則正しい食事(少量ずつゆっくり食べる)②高脂肪食・香辛料・アルコールを避ける③食後すぐ横にならない④十分な睡眠とストレス管理⑤適度な運動などが推奨されます。
■ おわりに

「胃カメラで異常がない」と言われると、大きな病気ではないと安心する一方で、「じゃあ、このつらい症状の原因は何なの?」「気のせいだと思われているのでは?」と、孤独や不安を抱え込んでしまう方が少なくありません。しかし、機能性ディスペプシア(FD)は決して気のせいではなく、胃の働きや知覚の異常によって起こるれっきとした病気です。
当院では、まずは「本当に胃がんや潰瘍などの重大な病気が隠れていないか」を確実に診断するため、鎮静剤を用いてウトウトと眠っている間に終わる、苦痛の少ない胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を行っております。器質的な異常がない(=FDである)としっかり確認できた後は、患者様お一人おひとりの症状や生活背景に合わせたお薬の処方、ピロリ菌検査および除菌治療など、根本的な改善に向けたサポートを二人三脚で進めていきます。
また、胃への負担を減らし、消化を助けるための最も基本的な対策は「よく噛んで食べること」です。消化の第一歩はお口から始まります。当院は内科と歯科を併設しておりますので、お薬による治療だけでなく、しっかりと噛んで食事ができるお口の環境を整える「医科歯科連携」の観点からも、胃もたれや消化不良の改善をトータルでサポートできるのが大きな強みです。
長引く胃の不調で「どこに行っても良くならない」「美味しく食事ができない」とお悩みの方は、決してひとりで我慢せず、JR明石駅より徒歩5分の明石やまだ内科歯科クリニックへお気軽にご相談ください。食べる喜びと安心できる日常を、一緒に取り戻しましょう。