ブログ

【医師が解説】「年のせい」と諦めていませんか?糖尿病が体に出す「初期のSOSサイン」

皆さま、こんにちは。 JR明石駅より徒歩5分、明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。

現在、日本人の6人に1人が患っていると言われる糖尿病。初期症状に気づきにくく、症状が出たときには透析が必要な状態や失明のリスクなど、深刻な合併症が進行していることも珍しくありません。

実は、体は病気の初期段階から「SOSサイン」を出しており、特に指先や手足といった部位にその予兆が表れることをご存知でしょうか。今回は、見逃してはいけない糖尿病のサインと、初期段階で発見するためのポイントについて、内科医の視点から解説します。

見逃してはいけない「末梢神経」の異常

糖尿病性末梢神経障害は、糖尿病の3大合併症の一つです。血液中の糖分がタンパク質と結びついて「AGE(終末糖化産物)」という物質が生成され、これが細い血管を傷つけることで引き起こされます。

特に指先や足先といった体幹から遠い部位は、細い血管が走っているため神経障害の影響を真っ先に受けやすい場所です。

・末梢神経障害:指先や足先のしびれ、感覚の麻痺、焼けるような痛み

・手根管症候群:親指から薬指までのしびれ、OKサインやボタンを留める動作が苦手になる ・ばね指:指の曲げ伸ばしがスムーズにいかず、カクカクする

・手のこわばり:指全体が動かしづらく、まっすぐ伸ばしにくい

これらは「年のせい」や「腱鞘炎」と混同されがちですが、糖尿病が潜んでいる可能性があるため注意が必要です。

体のあちこちに表れる「隠れたサイン」

手先の違和感以外にも、高血糖の状態が続くと体には以下のような変化が現れます。

・皮膚の乾燥や痒み:血糖値が高いと皮膚の水分が血管へ引き込まれ、乾燥や炎症、強いかゆみが生じます。

・感染症への弱さ:免疫力が低下し、水虫などの感染症にかかりやすくなります。

・喉の渇き・多尿:糖分を尿として排出しようとして水分が失われ、強い喉の渇きを感じます。

これらの症状を「ただの疲れ」や「加齢」と放置してしまうと、飛蚊症(視界にゴミが浮かぶ)や神経障害、さらには体重の減少といった深刻な症状へ進行してしまいます。

早期発見のポイントと対策

糖尿病の予兆をいち早くキャッチするには、定期的な健診に加え、生活の中での工夫が大切です。

健康診断の血糖値測定は「空腹時」に行われることが多いため、食後にだけ血糖値が高くなる「食後高血糖(血糖値スパイク)」は見逃されることがあります。健康診断の結果を見る際は、過去1〜2ヶ月の血糖の平均を示す「HbA1c」の数値も必ず確認し、少しでも高めであれば、かかりつけ医で詳しい検査を受けましょう。

予防には以下の習慣を心がけましょう。

・カーボラスト:炭水化物(糖質)を食事の最後に食べることで、血糖値の急上昇を防ぎます。

・低GI食品:玄米やそばなど、血糖値が上がりにくい食材を選ぶ。

・適度な運動:食後1〜2時間後のウォーキングなどが血糖値の上昇を緩やかにします。

よくあるご質問(Q&A)

Q1:健康診断で「血糖値が少し高い」と言われましたが、自覚症状がありません。放置しても大丈夫ですか?

A:放置は大変危険です。糖尿病は自覚症状がないまま血管にダメージを与え、進行すると失明や人工透析が必要になる重大な合併症を引き起こす恐れがあります。症状がなくても、指摘を受けた段階で早めに受診してください。

Q2:病院に行けば、すぐに詳しい検査結果が分かりますか?

A:はい、分かります。当院には迅速血液検査機が常設されており、現在の血糖値や過去1〜2ヶ月の血糖の平均を示す「HbA1c」などの結果が最短15分程度で判明します。その日のうちに詳しい状態をご説明し、治療方針を立てることができます。

Q3:血糖値を急上昇させないための食事のコツはありますか?

A:当院では「カーボラスト(炭水化物を最後に食べる)」を推奨しています。食事の最初に野菜や海藻、お肉やお魚を食べ、最後にご飯やパンなどの糖質を食べることで、血糖値の急激な上昇を防ぐことができます。

Q4:糖尿病予備軍と言われたら、もう治らないのでしょうか?

A:「予備軍」の段階であれば、食事療法(カーボラストなど)や適度な運動など、生活習慣を見直すことで正常な数値に戻ることは十分に可能です。当院では糖尿病専門医による外来も実施しており、患者様一人ひとりに合わせた専門的なアドバイスを行っております。

Q5:糖尿病の予防に、歯科でのケアが関係あるというのは本当ですか?

A:はい、本当です。歯周病菌によるお口の中の炎症は、インスリンの働きを妨げて血糖値を上げてしまうことが医学的に分かっています。当院は「内科・歯科併設クリニック」ですので、内科での血糖値管理と同時に、歯科で歯周病治療やお口の環境を整える「医科歯科連携」によるトータルサポートが可能です。

おわりに:医科歯科連携で全身の健康を守る

糖尿病は血管を傷つけ、心筋梗塞や認知症、さらにはがんのリスクまで高める全身の病気です。今回ご紹介したような体の小さな変化を見逃さず、早期に対策を講じることが何より重要です。

当院では、内科専門医として血糖コントロールの指導を行っております。また、糖尿病とお口の健康(歯周病など)は密接に関わっており、相互に悪化させ合う関係にあります。 当院は歯科を併設しておりますので、血糖値の管理と並行して、お口のケアも同時に行い、全身の健康をトータルで守る「医科歯科連携」のケアを提供いたします。

「最近、体の節々や指先の調子が気になる」「血糖値が少し心配」という方は、ぜひお気軽に明石やまだ内科歯科クリニックへご相談ください。早期のケアで、一生モノの健康を守っていきましょう。

 

明石やまだ内科歯科クリニック