見つけにくい膵臓がんの早期発見が「命綱」― 高精度な超音波内視鏡(EUS)検査の重要性

先日、日本テレビのアナウンサーである菅谷大介さんが、膵臓がんとの闘病の末、53歳の若さで亡くなられたという大変痛ましいニュースが報じられました。報道によれば、菅谷さんは2022年から闘病を続けながら、亡くなる前日までお仕事をされていたとのことです。
菅谷さんは生前、「自分の経験を伝えたい」「同じような道を経験する人の参考になるのでは」との思いでご自身の病気を公表されていたといいます。そのご遺志を胸に刻み、私たち医療従事者も、改めて膵臓がんという病気の恐ろしさと、早期発見の重要性を強く発信していく必要があると感じています。
膵臓がんは、菅谷さんのように社会の第一線で活躍されている方にも突然訪れる、誰にとっても他人事ではない病気です。
-
膵臓がんの深刻さと早期発見の重要性

胃がん、大腸がん、そして膵臓がんといった消化器がんは、日本人のがんによる死因の上位を占めています。これらの疾患は、いずれも早期発見を行うことで、根治を目指すことができます。特に膵臓がんは、進行速度が速く「非常に厄介な疾患」であるとされており、早期発見が極めて重要となります。
しかし、膵臓は体の奥深くに位置しているため、初期の自覚症状が出にくく、通常のエコー検査やCT検査でも病変を見つけることが難しい場合があります。
- 早期診断に有効な「超音波内視鏡(EUS)」

当院では、この発見の難しい膵がんの早期発見に有効な「超音波内視鏡(EUS)」を導入しています。EUSとは、内視鏡の先端に高解像度の超音波(エコー)装置を備えたカメラです。
胃カメラと同じように、胃や十二指腸まで内視鏡を挿入し、消化管の内側(内腔)から膵臓・胆道および周囲の臓器を観察します。
この検査の最大の特長は、その「精度」にあります。
- 10mm前後の腫瘍の検出が可能: EUSは、CTやMRIでは描出困難な10mm前後の腫瘍の検出も可能とされています。
- 胆道がんの早期発見も可能: 膵がんだけでなく、胆管がんや胆嚢がんといった胆道がんに関しても早期での発見が可能な場合があります。
EUSは導入クリニックが全国でもまだ極少数であり、対応できる施設が限られている高度な検査ですが、当院ではこの精密検査を地域のクリニックで気軽に受けられる体制を整えています。
- 膵臓専門医が検査を担当

超音波内視鏡(EUS)検査は習熟が難しく、高度な技術が必要です。
当院の消化器内科 院長(山田恭孝医師)は、日本膵臓学会の認定指導医の資格を有しており、これまで1500件以上、あるいは多数のEUSを施行してきた経験豊富な膵臓専門医が検査を担当いたします。
高度な医療機器と、それを扱う経験豊富な専門医による専門的な治療により、患者さまのご負担を減らしながら、精度の高い診断と早期発見をサポートします。
- EUS検査の適応となる方
以下のような項目に該当する方は、特に膵がん・胆道がんの早期発見のためにEUSでの精査が強く推奨されます。
|

膵臓、胆管、肝臓といった身体の奥深くに潜む病気は、発見や治療が難しいとされています。少しでもご不安な点があれば、当院の経験豊かな専門医にぜひご相談ください。