喉の不快感、その正体は?見逃せない3つの原因と適切な対処法
「食事をしていないのに喉に違和感がある」
「飲み込んでも咳払いをしても取れない」
そんな不快な症状に悩んでいませんか?
喉に何かが張り付いているような感覚は、日常生活でよくある症状ですが、その原因は様々です。ストレスや乾燥といった身近なものから、逆流性食道炎、そしてまれに重大な病気まで、多岐にわたります。
この記事では、喉の違和感の原因として考えられる病気と、当院が専門とする消化器内科の役割について解説します。
喉の違和感、その正体は?
喉の違和感は、感じ方によって原因を推測するヒントになります。
喉の詰まり感
食事や飲み物は問題なく通るのに、何かが詰まっているような圧迫感がある場合、ストレスや不安による「ヒステリー球(咽喉頭異常感症)」の可能性があります。
異物感
「小さな魚の骨が刺さったような感覚」など、チクチクとした不快感がある場合、胃酸の逆流による「逆流性食道炎」が原因かもしれません。
喉の痛み
ヒリヒリとした痛みを伴う場合は、風邪などによる喉の炎症が考えられます。
喉の違物感に隠れた病気の可能性
喉の違和感を引き起こす病気は多岐にわたります。
逆流性食道炎
強い酸性である胃酸が、食道や喉まで逆流することで、粘膜が炎症を起こし、異物感や喉の詰まり感として認識されます。胸やけや酸っぱいものがこみ上げてくる感覚(呑酸)を伴うことが多いのが特徴です。
喉頭がん・咽頭がん・食道がん
稀ではありますが、喉頭や咽頭、食道のがんの初期症状として、喉の異物感や飲み込みにくさが現れることがあります。特に、飲み込みにくさや声のかすれ、呼吸のしづらさなどを伴う場合は注意が必要です。
咽喉頭異常感症(ヒステリー球)
喉に明らかな異常がないにもかかわらず、強いストレスや不安から、喉の筋肉が異常に緊張して異物感が生じる病気です。食事中は症状が和らぐことが多いと言われています。
ヒステリー球(咽喉頭異常感症)は、漢方学では「梅核気(ばいかくき)」と呼ばれ、ストレスや気の滞りによって喉に“梅の種が詰まったような違和感”が生じる状態と考えられています。器質的な異常がないのに喉のつかえ感が続く場合、半夏厚朴湯や柴朴湯などの漢方が非常に有効な場合があります。
自分でできる対処法と受診の目安
軽度の喉の違和感であれば、以下の方法で症状が和らぐことがあります。
- 水分補給: こまめに水分を摂り、喉を潤しましょう。
- 刺激物を避ける: 辛いものや熱すぎるもの、アルコール、喫煙は控えましょう。
- リラックス: ストレスが原因の場合は、深呼吸やリラックスできる時間を作り、心と体の緊張をほぐしましょう。
これらの対処法を試しても症状が続く場合や、以下の症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診してください。
- 症状が2週間以上続く
- 食べ物や飲み物が飲み込みにくい
- 声がかすれる
- 体重が急に減った
- 呼吸がしにくい
当院にご相談ください
喉の違和感の原因を特定するには、正確な診断が必要です。まず最初に耳鼻咽喉科を受診し、物理的な異物や喉の炎症の有無を確認することが一般的です。
しかし、もし耳鼻咽喉科の検査で異常が見つからなかった場合、その違和感は逆流性食道炎など、消化器系の病気が原因かもしれません。
当院は消化器内科として、胃カメラ検査による精密な診断を得意としています。逆流性食道炎や食道がんなどの消化器疾患を正確に診断し、適切な治療をご提案します。
「たかが喉の違和感」と自己判断せずに、つらい症状でお悩みの方は、一度当院にご相談ください。専門医による診断が、本当の安心につながります。