【専門医解説】喫煙・飲酒だけじゃない!食道がんのリスクと、早期発見のための重要なお知らせ

食道の粘膜に発生する食道がんは、初期段階では自覚症状がほとんどなく、進行して初めて胸の違和感や食べ物のつかえ感といった症状が現れることが多い、注意が必要な疾患です。
しかし、食道がんは早期に発見すれば、内視鏡での治療が可能な病気です。ご自身の発症リスクを知り、適切な予防と定期的な検査を行うことが、健康を守る鍵となります。
今回は、専門医による食道がんの発症リスク要因の解説を参考に、日頃の予防策と、当院が提供する早期発見のための体制についてご紹介します。
食道がんの主要な4つの危険因子と予防策
専門医によると、食道がんのリスクとして明らかになっているものは、主に「飲酒、喫煙、熱い飲食物、逆流性食道炎」の4つが挙げられます。
特に、日本人に多い「扁平(へんぺい)上皮がん」の発症リスク軽減には、以下の対策が非常に重要です。
1.飲酒(特に顔が赤くなる方)

アルコールが代謝される過程で生成されるアセトアルデヒドは、DNAを傷つけ、がん化を促進する発がん性物質です。
予防策:禁酒・減酒
日本人男性の食道がんの約61%は飲酒が原因であったと報告されています。
特に注意が必要な人:「フラッシャー」体質
体内でアセトアルデヒドを分解する酵素(ALDH2)の働きが弱い遺伝子変異を持つ人は、食道がんのリスクが高く、少量のアルコールでも顔が赤くなったり、動悸がしたりする反応(フラッシャー)が出ます。この体質を持つ方は、飲酒量を減らすか、控えることが極めて大切です。
2.喫煙

タバコに含まれる発がん性物質が食道粘膜を継続的に刺激し、がんのリスクとなります。
予防策:禁煙
喫煙は食道がんの原因の55%を占めており、飲酒と喫煙の両方をやめることで、食道がんの約8割を予防できるとされています。
3.熱い飲食物

熱すぎる飲み物や食べ物を頻繁に摂取すると、食道粘膜が繰り返し熱による刺激を受け、慢性的な炎症が続き、がん化のリスクを高めます。
予防策:冷ましてから食べる
熱い食べ物や飲み物は、少し冷ましてから摂取するように心掛けましょう。
4.逆流性食道炎(腺がん対策)

胃酸が食道に逆流し、炎症が長期間続くと、食道粘膜がバレット食道という前がん病変に変化することがあり、これが欧米諸国に多い「腺がん」のリスクとなります。
予防策:食生活と生活習慣の見直し
胃酸分泌を促進しやすい食事(脂肪分の多い食事や過食、アルコール・カフェインの過剰摂取)や、炭酸水の過度な摂取は逆流性食道炎の原因となります。また、肥満やストレス、夜遅い時間の食事、腹圧のかかる姿勢もリスクとなるため、適度な運動を心掛け、太り過ぎないことも重要です。
早期発見こそが根治への道筋

食道がんは初期症状がないからこそ、リスクに当てはまる方は特に、症状が出る前の定期的な内視鏡検査が必須です。胃がん検診で行われる胃部X線検査では早期食道がんの発見は困難であるため、食道がんのリスクがある方は、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を受けるのが良いでしょう。症状がない場合でも、40代からの定期的な検査が推奨されています。
明石やまだ内科歯科クリニックの内視鏡検査体制

当院の内視鏡検査は、胃がん、大腸がん、膵臓がんといった消化器がんの早期発見に尽力しています。食道がんの早期発見に不可欠な胃カメラ検査において、患者さまが安心して受けられる環境を整えています。
1.専門医による検査

当院の院長は、消化器病専門医・指導医、内視鏡学専門医・指導医など、高度な専門資格を持ち、1万件以上の検査経験を持つ専門医・指導医が検査を担当します。
2.負担の少ない内視鏡検査

富士フイルム((FUJIFILM)社の新しいカメラ装置を使用し、できるだけ負担の少ない検査を心がけています。
ご希望の患者さまには、鎮静剤や鎮痛剤を使用し、眠ったような状態で苦痛を最小限に抑えた検査が可能です。また、患者さまの状態に応じて、経口または経鼻の内視鏡を選択いただけます。
当院の胃カメラ検査では、食道がんだけでなく、逆流性食道炎やバレット食道といった前がん病変の診断にも役立てています。
3.全身の健康を見据えた医科歯科連携

明石やまだ内科歯科クリニックは、内科と歯科の連携を理念としており、お口の健康と身体の健康はつながっているという観点から、全身の健康を見据えたトータルケアをご提案します。
食道がんのリスクに心当たりのある方、特に飲酒・喫煙習慣のある方は、定期的な内視鏡検査を通じて、ご自身の身体をチェックしましょう。一人での禁煙が困難な方は当院での禁煙外来での相談もご検討ください。
「胸やけ」や「呑酸(胃酸逆流症状)」といった逆流性食道炎の症状が続く場合も、消化器内科へのご相談をおすすめします。