大腸がんの「進行スピード」をご存じですか?逆算して考える早期発見の重要性

ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。
「大腸がん」と聞くと、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
実は大腸がんは、他のがんと比べて「進行スピード」に大きな特徴があります。この特徴を知ることで、なぜ定期的な検査が重要なのか、逆算して理解することができます。
今回は、大腸がんの進行スピードと、早期発見のために知っておくべきポイントについてお伝えします。
■大腸がんは「数年かけてゆっくり」進行する

大腸がんは、一般的にゆっくり進行するがんと言われています。
正常な大腸の粘膜にポリープ(腺腫)ができ、それが少しずつ大きくなって悪性のがんになるまでには、およそ5年から10年ほどの長い年月がかかると考えられています。
つまり、裏を返せば「がんになる前のポリープの段階」や「ごく早期のがんの段階」で発見できるチャンスの期間が十分に用意されているということです。
■早期がんと進行がんの決定的な違い

早期の大腸がんは、腸の粘膜の「表面」にとどまっている状態です。この段階であれば、リンパ節や他の臓器へ転移する可能性は低く、早期治療を行えば5年生存率は90%以上と非常に高いことがわかっています。
しかし、進行がんになってしまうと、がんは粘膜の深い層へと入り込み、血液やリンパ液に乗って全身へ広がっていきます。こうなると治療の難易度が上がり、体への負担が大きい開腹手術や抗がん剤治療が必要になってしまいます。
■早期の大腸がんには「自覚症状」がない

ここで最も注意していただきたいのが、早期の大腸がんには自覚症状がほとんどないということです。
血便が出る、便秘や下痢を繰り返す、体重が減るなどの症状が現れたときには、すでにがんが進行しているケースが少なくありません。
「痛くないから」「便通が普通だから」と安心するのではなく、無症状の沈黙期間に検査を受けることこそが、命を守る最大の防御になります。
また、ご家族に大腸がんの方がいる場合や、喫煙、過度な飲酒、肥満などの生活習慣がある方は、進行が速いタイプもあるため特に注意が必要です。
■検便(便潜血検査)だけでは見逃すリスクも

健康診断で行われる便潜血検査(検便)は、手軽で素晴らしいスクリーニング検査です。40歳を過ぎたら毎年受けることが推奨されています。
しかし、便潜血検査は100%確実なものではありません。がんやポリープがあっても、たまたま出血していなければ「陰性(異常なし)」となってしまいます。
早期発見のための最も確実な方法は、腸の中を直接カメラで観察する大腸カメラ(大腸内視鏡検査)です。
■当院の大腸カメラ検査と日帰り治療

大腸カメラと聞くと「つらい」「痛い」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
当院では、皆様に安心して検査を受けていただけるよう、以下の体制を整えています。
・鎮静剤の使用:ウトウトしているようなリラックスした状態で検査を受けられます。
・炭酸ガス送気:お腹が張りにくいガスを使用し、検査後の不快感を最小限に抑えます。
・日帰りポリープ切除:検査中に見つかった小さなポリープや初期のがんは、その場で切除することが可能です(入院不要)(sizeや形態によっては施行不可の場合もあります)。
・内視鏡専門医が施行:内視鏡検査は複数名在籍している内視鏡専門医が施行します。
40歳を過ぎたら、まずは一度大腸カメラを受けることをお勧めします。その後異常がなければ数年ごとの定期検査で十分ですし、ポリープができやすい体質の方は、医師と相談しながら適切な間隔で腸内をチェックしていくことが再発予防につながります。
自覚症状のない今こそ、未来の健康のための行動を起こすチャンスです。検査についてご不安なことがあれば、お気軽に当院までご相談ください。