「緑色のうんち」が出たけれど大丈夫?原因と対処法を専門医が解説

ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
明石やまだ内科歯科クリニック院長の山田恭孝です。
ある日、トイレで用を足してふと便を見たら、「緑色」をしていてギョッとした経験はありませんか?
「野菜ジュースの飲み過ぎかな?」
「もしかして、悪い病気の前兆?」
見慣れない色に不安になってしまうのは当然のことです。
しかし、緑色の便が出たからといって、必ずしもすぐに治療が必要な病気とは限りません。まずは落ち着いて、その原因を探ってみましょう。
今回は、なぜ便が緑色になるのかというメカニズムと、様子を見ても良いケース、そしてすぐに受診すべきサインについてお伝えいたします。
1.なぜ便は「緑色」になるの?(体の仕組み)

便の色は、私たちが食べたものや、腸内環境の状態を教えてくれる大切な「体からの便り(バロメーター)」です。健康な便は通常「茶色(黄褐色)」ですが、なぜ緑色になるのでしょうか?それには、肝臓で作られる「胆汁(たんじゅう)」という消化液が関係しています。
胆汁の変身プロセス
- スタート(緑色): 胆汁に含まれる色素「ビリルビン」は、もともと緑色っぽい色をしています。
- 腸内での変化(茶色): 胆汁は腸の中をゆっくり進む間に、腸内細菌の働きによって酸化・分解され、最終的に「茶色」へと変化して排出されます。
- 緑色になる時: 何らかの原因で腸内を通過するスピードが速すぎたり、腸内環境が乱れたりすると、茶色に変化する前に排出されてしまうため、胆汁の元の色である「緑色」のまま出てくることがあります。
2.緑色の便が出る「3つの主な原因」

緑色の便が出る原因は、大きく分けて以下の3つが考えられます。
① 食べ物の影響(最も多い・心配なし)
以下のような食品を最近たくさん食べませんでしたか?
- 緑黄色野菜: ほうれん草、小松菜、ケール、ブロッコリーなど
- 健康食品: 青汁、クロレラなどのサプリメント
- 着色料: 緑色のお菓子やドリンク
これらに含まれる「葉緑素(クロロフィル)」などの色素が、消化されずにそのまま便に出てくるケースです。これは病気ではありませんので、ご安心ください。
② 消化機能の低下・スピードが速すぎる
暴飲暴食、ストレス、疲労などで胃腸の働きが乱れ、便が腸内を通過する時間が短くなっている状態です。胆汁が茶色に変化する時間が足りず、緑色のまま出てきてしまいます。下痢気味の時によく見られます。
③ 腸の病気・ウイルス(受診が必要)
食生活や一時的な不調ではない場合、病気が隠れている可能性があります。
- 急性腸炎: 細菌やウイルスに感染し、腸の働きが弱っている状態。
- 黄疸・溶血性貧血: ビリルビンの処理がうまくいかない病気の可能性。
3.「様子見」でいい?「受診」すべき?

緑色の便が出ても、すぐに慌てる必要はありません。まずは以下のチェックリストで判断しましょう。
心配のないケース(様子見でOK)
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この場合は、食生活を見直し、消化に良いおかゆやうどんを食べて胃腸を休めることで改善することがほとんどです。
要注意!受診すべき「危険なサイン」
緑色の便に加え、以下の症状がある場合は、何らかの病気が隠れている可能性があります。速やかに消化器内科を受診してください。
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特に、「黒い便(胃などからの出血)」や「赤い便(大腸からの出血)」が混じっている場合は、胃がんや大腸がんなどの重大な病気のサインである可能性があるため、早急な検査が必要です。
5.長引く場合は当院へご相談ください

「緑色の便がなかなか治らない」
「お腹の調子がずっと悪くて不安」
そのような場合は、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)や、その他の消化器疾患が隠れていないか、詳しく調べる必要があります。
当院では、必要に応じて大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)を行い、腸の中を直接観察して診断します。
苦痛の少ない検査のために
「検査は怖い」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、当院では以下の工夫を行っています。
- 鎮静剤を使用: 眠っているような状態で、苦痛なく検査を受けられます。
- 炭酸ガス送気: お腹が張りにくいガスを使用し、検査後の不快感を軽減します。
ご自身の便を毎日チェックすることは、健康管理の第一歩です。
緑色の便や、その他気になる症状があれば、お一人で悩まずにお気軽に明石やまだ内科歯科クリニックにご相談ください。