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「ただの胃炎だと思っていたら…」宮迫博之さんを襲った“スキルス胃がん”の正体とは?

こんにちは。

JR明石駅より徒歩5分、明石やまだ内科歯科クリニックの院長の山田恭孝です。

先日、元雨上がり決死隊の宮迫博之さんが、ご自身の胃がん体験について語った記事を目にしました。

宮迫さんは数年前に「スキルス胃がん」の手術を受け、胃の3分の2を切除されましたが、現在は元気に活躍されています。

記事の中で特にハッとさせられたのは、がんが見つかった経緯です。

「たまたま人間ドックを受けた」

「バリウムではなく、無理を言って胃カメラに変えてもらった」

「セカンドオピニオンで詳しく調べ直した」

これらの一つでも欠けていたら、命はなかったかもしれないと語られています。

今回は、発見が難しく「サイレントキラー」とも呼ばれる「スキルス胃がん」について、専門医の視点からお伝えします。

1.胃がんの中でも最も怖い「スキルス」とは

一般的な胃がんは、胃の粘膜の表面にポコッと盛り上がったり、逆にえぐれたりして成長します。そのため、内視鏡で見れば「あ、ここに何かあるな」と比較的見つけやすいのが特徴です。

しかし、「スキルス胃がん」は全く違います。

表面にはあまり顔を出さず、胃の壁の「中」を這うようにして広がっていきます。

内視鏡で見ても、粘膜の表面はきれいに見えることが多く、「ちょっと胃炎があるかな?」程度に見過ごされてしまうことも少なくありません。

そして、胃の壁を硬く厚くしながら急速に進行し、気づいた時にはお腹全体(腹膜)に転移していることが多いのです。これが、スキルス胃がんが「予後が悪い(治りにくい)」と言われる最大の理由です。

2.バリウム検査の限界と、胃カメラの重要性

宮迫さんの記事で非常に重要なポイントがありました。

それは、「バリウム検査では細かいことまでわからない」という点です。

バリウム検査は、胃の「形」や「影」を見る検査です。大きく変形した進行がんであれば見つかりますが、スキルス胃がんの初期のような「わずかな壁の硬さ」や「色の変化」を見つけるのは非常に困難です。

一方、胃カメラ(内視鏡検査)は、胃の粘膜を直接カラーで観察できます。

最近のカメラは画質も向上しており、空気を入れて胃を膨らませた時の「伸び具合」や、特殊な光を当てて「血管の模様」を見ることで、隠れたスキルス胃がんのサインを捉えることが可能です。

3.「ピロリ菌」がいなくても油断禁物?

スキルス胃がんは、30代~50代の働き盛りの世代、特に女性に多い傾向があります。

また、一般的な胃がんと違って、「ピロリ菌」との関連が薄いケースもあると言われています。

「ピロリ菌がいないから大丈夫」

「若いから胃がんなんて無関係」

そう思って検診を後回しにしていると、発見が遅れてしまうリスクがあります。

もし、「胃が重たい」「食欲がない」「なんとなく調子が悪い」といった症状が続く場合は、年齢に関わらず一度胃カメラを受けることを強くお勧めします。

まとめ:あなたの「勘」と「行動」が命を救います

宮迫さんが助かったのは、ご自身の「胃カメラを受けたい」という強い意志と、わずかな違和感を見逃さなかった医師の診断があったからです。

当院では、苦痛の少ない内視鏡検査(鎮静剤の使用など)を行っています。

また、希望に応じて経口、経鼻の二種類を選択することが可能です。

「バリウムで異常なしと言われたけど、なんとなく不安」

そんな方は、ぜひ一度、消化器内視鏡専門医がいる当院にご相談ください。

その行動が、あなたの未来を守る大きな一歩になります。

 

明石やまだ内科歯科クリニック